鍼治療

鍼治療について基本的なご紹介です。

鍼治療は、からだ全体のバランスを整える、東洋医学・漢方医学の一分野です。

鍼により、私たちのからだに361箇所あるとされる経穴(ツボ)に的確な刺激を与えます。

ステンレスまたは銀製の鍼をツボに刺していく施術方法です。鍼先の太さは0.1~0.3ミリほどで、髪の毛の太さと同じくらいです。ごう鍼・円皮鍼・皮内鍼といったタイプや、スポーツ鍼・美容鍼・小児鍼といった目的別まで、鍼の種類はさまざまです。

深層の筋肉に原因がある肩こりにはごう鍼、小児の夜尿症には鍼を刺さない小児鍼を使用するなど患者さんに合わせて使い分けます。

・西洋医学と何が違うの?

西洋医学:病気の原因を細胞或いは遺伝子レベルまで掘り下げて施術する、ミクロの医学。病気の原因を除去することで施術するアプローチが主体。西洋医学は薬や注射・手術といった手法で、からだの悪い部分に直接アプローチする医学です。悪い部分の原因を除去することですぐに改善の効果を感じやすい一方で、からだの急な変化による副作用の心配もあります。

東洋医学:病気の原因を全人的に捉えて施術する、マクロの医学。病気が起こる前(未病)で自然治癒力を高めるアプローチが主体。患者の心やからだ全体を診療の対象とし、不調もしくはその根本要因をからだの内側から治していく施術法です。悪い部分が顕在化していない段階から自然治癒力を高めて病気を予防することを、本来の目的としています。その分、短期的には目に見える効果を感じにくいですが、からだに及ぼす副作用などの影響の心配が少なく済むのが特徴です。

処方するものは、西洋医学は症状に合わせた対処法の「薬」であり、東洋医学は人に合わせたオーダーメイドの治療穴の「ツボ」ということになります。

どちらもアプローチに違いはありますが、「健康になる」という目的は共通しているため、どちらが良い・悪いではなく、両者を上手く使い分けていくことが望ましいでしょう。

大谷鍼灸院・整骨院